きみと、 32















コスモスは最期の一刻。


僕に残り全ての調和の力をくれた。


僕に全てを託してくれたんだ。


この世界の平和を。


みんなの世界の安らぎを。


笑顔を。


希望を。


望みを。


未来を。


そして、混沌の終わりを――


僕に託してくれたんだ。




みんなの声が聞こえる。









 +









――オニオンナイト。


なーにしょぼくれてんの?


らしくないじゃん。


――そんな事…


…僕は信じてるよ、のこと。


だから、ちゃんと僕たちのことも信じてよ。


――…うん。









――セシル・ハーヴィ。


君の兄さんも、きっと君の決意を見てくれているはずだよ。


…たとえ敵同士という運命でも、進み続けるんだ。


――セシルは…強いんだね。


…。君だって、強い人間だと思うけど?


――…。ありがとう。









――ティーダ。


泣いたって、くよくよしたって、そこで終わらなければいいんスよ!


俺達はまだ終わりじゃない!


終われない!……そうだろ、


――その通りだよ。…ごめんね?


謝るのはあとあと!


悩むのも、立ち止まるのも…全部後回しっス!


――ティーダの言葉…本当に勇気が出るよ。









――スコール・レオンハート。


アンタの言った言葉、ずっと考えていたんだ。


――言葉?


あぁ、“普通に人間っぽいよなぁ”って言っただろ?


――あぁ…そのことか。


アンタはあの時、幻獣と人間の間に生まれた自分の存在理由を…


俺達との溝を…感じていたんじゃないか…?


――……、


…。気のせいならいいんだ。…ただそうじゃないんなら……


気にしなければいい。


――…もう、大丈夫だよ。皆が…いてくれるから…









――ティナ・ブランフォード。


ジタンのこと…好きなんでしょ?


――え?


なんとなく…わかるの。


生まれたときから、ずっと一緒にいたんだもの。


――そ…っか。


私もね、のこと好きなの。


ずっと愛するという感情がわからなかった私に、


あの人はずっと励まし続けてくれたもの…


――うん…


少しでも未来に可能性があるのなら…


少しでも…この気持ちを伝えることができるのなら…


私は賭けてみたいとおもう…っ


――ティナの気持ち…十分伝わったよ。ありがとう。









――フリオニール。


いつか君に…俺の夢の話をしたと思う。


――のばらの咲く世界…でしょ?


あぁ。


俺はその夢を守るために戦う。


にだって…夢はあるはずだ。


それを忘れないでほしい。


――わかった。君の夢も、僕の夢もみんな…絶対叶えてみせるから。









――クラウド・ストライフ。


夢を見るというのも、悪くない気がしたんだ。


――とても素敵なことだと思う。


お前だって、変われるさ。


俺が…変われたように…


――うん…心強いよ。










――バッツ・クラウザー。


ずっといい言葉考えてたんだけど…


なんかどれも俺の言葉じゃない気がしてさ。


だからこれだけはオレの言葉で伝えとこうと思う!


――うん…


“答えなんてどこ探したってないんだ…”


“…だからこそ!自分の信じた答えに胸張ればいいんじゃないか?”


…なーんてな。


――バッツらしいや。…自分の信じた答え…か。









――ウォーリア オブ ライト。


人は時に迷い悩みそして立ち止まる。


己の無力さと浅はかさという闇に包まれ、見失ってしまうからだ。


――わかってるよ――けど…っ!


だが、時には立ち止まり、振り返ることも重要だろう。


――……え?


己の歩んだ軌跡を知り、これからの道標を知る…


光は、我等とともにあり続けるのだから。


――己を見つめろってことだね。…わかった。









――ジタン・トライバル。


とうとう俺でラストってか…。


――ジタン…話したいことがあるんだ。聞いてくれる?


勿論だぜ。…って、なんとなく見当はついてるんだけどな。


――え?


“俺のの世界にはいけない”…だろ?


――…っ。…ごめんね。


おいおい、誤解しないでくれよ


確かにこの先の未来を…と過ごせないのは辛い。


…けど!


の存在が消えるわけじゃないってわかったんだ。


俺とは違う世界で生きてる。


空を見上げて、笑ってる。


…帰るんだ。


お互い、元いた世界へ…


……そうだろ?


――ありがとう、ジタン…大好きだよ。


おっと、レディに先に言われちまうなんてな!


……俺もだぜ、


愛してる。


――…ありがとう、ジタン。














クリスタルが光を取り戻した―― inserted by FC2 system