コーリン+アウリエル(名前変換なし) 君は僕に愛される為に生まれてきたんだ “ おいで、ラファエル ” これ異常ないくらいに目を細めて幸せそうに微笑む。 わきの下を持ってしっかりと支えて 視界を高くしてやると面白いぐらいに彼女は微笑んだ。 隣で同じように兄を抱いた妻が自分の顔を見てはにかんだ。 僕は嬉しくなって彼女の頬にキスをする。 そして、 「ありがとう、本当に…嬉しい」 上手く言葉にできない単語たち。 けれども彼女はわかってくれたようで天使のような微笑で 笑ってくれている。 「ラファエル…?もしかしてこの子の名前…?」 「うん、天使の名前から取ったんだ。癒しを司る天使…」 あきゃ、あきゃ… 小さな掌を精一杯に伸ばしてラファエルは僕の指を捕まえようとする。 そしてぎゅ、と捕まえた暁にはぱぁ、と まるで光が差したように朗らかに笑う。 その笑顔がこの世界を癒してくれるように。 そういってラファエルと名づけた。 「じゃあ、この子は?」 「この子は…アウリエル…。光を意味するんだって、ぴったりだろ?」 すぅすぅと眠りについているアウリエル。 こちらもラファエルと同じく天使から名づけられた名前だ。 アウリエルという名前は<神の光>と<神の炎>という 二つの意味を持っている。 両方とも人々を導く重要な役目をしている。 道を示す子になってほしい。 そして誰か大切な人ができたとき、その人の道を照らしてあげてほしい。 「変…かな?」 「ううん。折角彼方が書室に篭って考えてくれた名前ですもの。 気に入らないわけないでしょう?」 「えっと……一言余計かな」 「ふふ…」 あはは、と僕は苦笑してアウリエルに釣られるようにして うとうとしかけているラファエルをベッドに帰してあげた。 隣にアウリエルも寝かせてあげると 仲良しに寄り添うように額をくっつけて眠ってしまった。 「おやすみなさい、ラファエル、アウリエル…」 「僕たちの可愛い子……」 優しく触れた指先。 額を撫でる温度。 + 「あ、ごめんね…起こしちゃった…?」 毛布が肩にかけられようとしていた時だった。 うとうとしていたとこから急に世界が膨らんでいく。 毛布をかけてくれた人物…自分の片割れでもある アウリエルはにへら、と笑っていた。 ゆめ、か…。 そう思ったら、何となく寂しい感じがした。 ラファエルは彼の腰のところに抱きつく。 「わわ…どうしたの?」 「ん…」 「…いい夢でも見た?」 うん。 そう呟くとアウリエルは「そっか、よかったね」と まるで自分のことのように喜んでくれた。 そっと私の額を撫でてくれた。 ほっとする。 「うん、兄さんは光だ…」 「え?何のこと??」 (今だけは大切な人が私であって欲しい)